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肺炎球菌は、一般的な上気道炎を起こす細菌ですが、小児においては、インフルエンザb型菌(Hib)同様に、敗血症、髄膜炎などをおこす場合があります。
日本では年間に約1,000人の子どもが細菌性髄膜炎を発病していますが、その原因となる菌はHibが約50-60%、肺炎球菌が約30%です。従って、肺炎球菌髄膜炎は年間200-300人の発生があり、2歳未満での発症が多くなっています。他に12,000人の肺炎の原因となり、繰り返す中耳炎や敗血症も起こします。
「プレベナー」は、約90種類の肺炎球菌血清型のうち、小児の髄膜炎や肺炎の原因になることが多い7つの血清型を選んでワクチン化したもので、すでに、世界約100カ国で承認されています。2000年から導入した米国では、5歳未満の肺炎球菌髄膜炎、菌血症、肺炎の発生が98%減少したと報告されています。
副反応は局所反応が中心で、発赤、腫脹、硬結、疼痛が約20%に見られますが、特に多いわけではありません。DPTワクチンの副反応と同等くらいです。また、ワクチンの成分として、非常に微量ですが牛血清が使われています。2000年から世界中で接種されていますが、現在までに有害な副反応が問題になった例はありません。
この「プレベナー」が、わが国でも認可されて2010年3月から使用可能になりました。接種スケジュールは月齢によって異なります。詳細は医師にご相談下さい。
基本的には生後2〜3か月頃から1か月毎に3回の接種を行い、その後2か月以上空けて、1歳時に1回の追加接種をしますので、DPT(三種混合)やHibワクチンスケジュールとほぼ同じです。ですので、通常はDPTワクチンと同時に、左右の腕に別々に0.5mlを接種します。(Hibとの3本同時接種も可能です。)